姫ロンNEWS 2017.9.4号















麻雀さんクィーンカップ
冨本智美 意志強く、打点高く、クイーンに輝く

 女流雀士総勢52人が集う華麗な麻雀ツアートーナメント・第4回 姫ロン杯。予選最終節となる『麻雀さんクイーンカップ』が8月31日、FRESH!にて生中継され、三度目の出場となる冨本智美(日本プロ麻雀協会)が初優勝。2位には井上絵美子(日本プロ麻雀連盟)が入り、冨本と井上が、11月30日に生放送される姫ロン杯チャンピオンシップへの切符を手にした。

スタイルチェンジ冨本
一撃必殺の門前高打点

 「姫ロン杯では、二度の予選ラスという残念な結果しか残せていません。だから本当に勝ちたいんですよね。今まで負けた悔しさもあるからなんですけど」。麻雀さんグループ看板プロとしても意地を見せたい冨本は、現在プロ歴9年目。2012年に第11期女流雀王を獲得以降、勝てない時期が続き、自団体ではリーグ降級も経験し、今期は昇級したところだった。
 決勝戦の対局者は、各予選を勝ち上がった冨本、井上、田中智紗都(日本プロ麻雀協会)の3人と前年度麻雀さんクイーンカップ覇者の黒沢咲(日本プロ麻雀連盟)。「以前は早いリーチと早アガリを主眼に打っていたんですが、今は門前高打点、仕掛けても高打点というスタイルに変わってきました」と語る冨本のスタイルチェンジは随所に現れた。
 東1局、親番・冨本はリーチ・ピンフ、2900点のアガリからスタート。南1局では思い描いた一気通貫でリーチを放つも流局。だが攻めの姿勢を崩さない冨本は、続く南1局1本場、黒沢の先制リーチにひるむことなく、無筋をビシビシ切り飛ばし、ツモり三暗刻で追っかけリーチ。これを見事にツモりあげ、リーチ・ツモ・三暗刻・ドラ・赤と跳満に仕上げ、1万8000点を加点。第1戦を4万1400点持ちのトップで折り返した。

⬛︎決勝第1戦終了ポイント
冨本智美 +41.4
井上絵美子 +25.7
田中智紗都 +19.2
黒沢咲 +13.7



てっぺん目指す〝鳳凰の花嫁〟
努力が実を結び、牌に愛される

 続く決勝2戦目、追われる立場となった冨本は、東4局でチャンタ・白・ドラ1で3900点を加点。その後も3人の猛攻を受けながらも常に高打点を狙い続け、南1局では国士無双に向かい、成就こそしなかったものの、ただ勝つだけではなく、勝ち方を大切にする気持ちを卓上で表現した。「女性の中で、てっぺんとってやろう」。冨本がプロデビューしたシンプルな理由だ。「自分に上限を設けない。どこまでも上を目指していきたいんです」
 迎えた南3局。待ち牌のひとつでもある5索を暗カンしている黒沢の先制リーチに追っかけリーチで真っ向勝負。見事一発で2索をツモり、リーチ・一発・ツモ・ドラ2で8000点を加点。これが決め手となり、欲しかったタイトルを手中に収めた。
 人知れず努力を積み上げてきた〝鳳凰の花嫁〟こと冨本智美。牌たちに愛されたその目尻には、己を信じ切れた安堵の光がうっすらとにじんでいた。 

⬛︎決勝第2戦終了最終ポイント
冨本智美 +31.0/+72.4
井上絵美子 +30.7/+56.4
田中智紗都 +24.4/+43.66
黒沢咲 +13.9/+27.6



⬛︎選手コメント

第1位:冨本智美(日本プロ麻雀協会)
「嬉しいです。泣きそうになっちゃった。最近、自分の麻雀が振るわなく、成績も安定しなくて、自分が悪いのかなと思っていたんですけど、今日は自分の麻雀でちゃんと結果が残せたんで、すごく嬉しいです。ここまで来たら、姫ロン杯も優勝目指して頑張ります!」

第2位:井上絵美子(日本プロ麻雀連盟)
「決勝1回戦で倍満をアガった後、自分の中ではやらかしてしまったところがあったので、気持ちを切り替えて第2戦に挑んだんですが、優勝は遠かったです。姫ロン杯チャンピオンシップへの出場権利を初めて得られたので、気合いを入れてもっと稽古をして臨みます」

第3位:田中智紗都(日本プロ麻雀協会)
「決勝では何も出来ませんでした。リーチ・ツモ・チートイツ・ドラ2はよかったんですが、もう一回チートイツのチャンスの場面で、なぜかシュンツ手に構えて失敗してしまったところは悔やまれます。全体的に噛み合っていなく不甲斐なかったです」

第4位:黒沢咲(日本プロ麻雀連盟)
「全般的にキツかったです。ただアガリたい手牌はアガリに結びつけられなくて残念でした。ふたつ暗カンした局、アガれる自信の無い手ではリーチは打てないんです。まだまだ勉強が必要だなとは思います。ただ最終局のチートイツは思い切ってリーチだったのかな」



 これで【第4回 姫ロン杯チャンピオンシップ2017】に出場する8名の女流雀士が確定した。放映日は11月30日(木)11:00~、FRESH!にて生中継される。お見逃しなく!

●取材・執筆:福山純生(雀聖アワー)